2010年9月19日日曜日

読書記録:三陸海岸大津波

小説は殆ど読まないのであるが、吉村昭だけは以前から読んでいる。まあ小説とは言っても、歴史的な事象を題材にしており、事実を調査して記述することを進めており、ノンフィクションと言っても良いかもしれない。その部分が安心して読めるところだと思える。
しかしこの三陸海岸大津波は、主人公がおらず読みものとして読むと捉えどころがなく、色々な事実を書き連ねているのであるが、事実の積み重ねから感じられるところが大きいものの、色々な人が登場するものの、大きな感動を受けると言うことはなかった。
まあ自然災害においても、色々なドラマがあるはずだろうから、もう少し別の書きぶりもあったと思うが、この本は記録としても意味合いが大きすぎて、どうも作者の思いを受け取ることが出来なかった。もう少し「人」を中心において欲しかったと思う。

0 件のコメント: