子供の頃、雪山で発狂する兵士のシーンが印象にある映画の原作である。これまで山にはそれほどの興味は無かったので、単なる1事件と思っていたが、山歩きをするようになり、山中の不安を少しは経験すると、この物語が実感を持って感じられる。
この遭難事件は、記録的な気象条件が直接原因であるが、本当の原因は組織の問題にあったように思う。そもそも軍隊の目的を逸脱した、冒険的なことを行う必要が本当にあったのか?上官の思い付きだけではなかったのか。組織を私物化しているのではないか?
具体的には、(1)指揮系統の一本化がなされていたのか?本当の行動の責任者が計画の責任を取れるわけで、挑戦的な課題の場合は特にそうであろう。(2)周到な準備を進めていたのか?目的の達成にはしかるべき手段が無ければならないだろう。(3)目的は何かを明確にしていたか?本当の目的は何かを意識して実行に移さないといけない。今の自分にも学ぶところが多いと思う。
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