2007年12月6日木曜日

読書記録:経営パワーの危機

最近、経営の本に凝っている。畑違いに思えるかもしれないが、人間が集まった組織で、研究成果という目標に向かうことは、企業活動と実は同じことだと思っている。もちろん、教育と商業とは本質的な違いがあるだろうし、それを同一に扱うのは乱暴だとも言える。しかし、効率的に成果を挙げるために、戦略が必要なことは同じことだと思う。
この本の内容は、倒産寸前の企業を再建する話で、出来すぎのきらいはあるが、一応、実話がベースだそうなので、説得力がある。別に、今の研究室が倒産状態にあるわけではないが、効率的な活動をしているかというとそうでもない。よくやってくれていると思う反面、もう少し何とかなると反省点も多い。まあ、いつまでたってもキリがないが。
ものづくり系零細企業と工学系研究室は、似ているところがあると思っている。社会に出す商品が研究開発した技術や論文、社会から得る利益が研究費や地位や評価、などに対応し、実は非常に似ていると思っている。(少し乱暴ではあるが)最近は、論文だけでなく外部資金獲得も、研究活動の評価項目になっているしね。
で現在の研究室は、これまで10年以上にわたる懸命な営業活動により、仕事は多く取ってこれるようになっている。現在は、1人で2~3役をこなさなければならない状態で、自分ばかりでなくスタッフも自転車操業の状態になっている。今は、何とかチームとして大きな目標に向かっているが、研究室全体がオーバーワークである。
これは、研究室を運営する指導教員(まあ零細企業の社長だよね)が、欲張りすぎて、研究室の組織が背負える仕事を超えてしまう状態になっている。色々な制限があって、本来ならば、こんなに沢山の仕事を請けることは出来ないのに、前に進むことだけに目が行って、足元が見えていない状態だともいえる。(実は要注意)
でも逆に、ビジネス用語の「オーバーエクステンション」では、人材育成において、若いときに自分のレベル以上の状況に置かれることで、自分を無理やりにでも背伸びさせて、大きな成長をもたらすことが必要と言われている。自分も、このお陰でここまで来たので、納得しているが、若いスタッフに理解してもらえるか?
これからは、経営本の手法を理解して、スタッフとともに研究室運営が出来るように、相互理解を築くための対話を重要視しながら、大きな目標に向かって進んでゆけるようにしたい。とにかく、前に進むことのみを考えて行こう。
実は、以前に言い出した大きな企画が、本当に動き出しそうな予感がする、岐阜グリッドの時と同じ修羅場がやってきそうだ

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