2007年12月4日火曜日

研究指導:研究室の成果とは

先の記事で、「研究室が勝ちを取る」と書いたが、この「勝ち」(価値かもね)とは何かを、改めてまとめてきたい。断っておくと、この主張はあくまで自分自身の今の状況におけるもので、一般論ではないので、他の研究者や状況では当てはまらないと思う。ただし、今の自分には、今の状況しかないので、そこでの戦略を考えた結果である。
まず、よく混同しがちな研究と開発であるが、これはまったく違う活動だと思うので、分けて考えることにする。ただし、両者は強い依存関係にあるので、お互いの側面を持っているが、主張を明確にするために、敢えて、それぞれの特徴を区別して論じることにしたい。なので、極論にはしるきらいがあるが、ご容赦いただきたい。
「研究の勝ち」とは、審査論文を出して業績を積み、学会におけるポジションを取ること。間接的に科研費などの研究費を獲得できるが、即効的な効果は少ないと言える。たぶん、学者の本分は、ここにあるのだろう。
「開発の勝ち」とは、主に企業での問題を解決するため、有用なシステムを構築すること。成果に応じて、直接的に研究費を獲得できるが、その分の責任も思い。最近は、産学連携がもてはやされるので、認められている。
たぶん、一流の工学の研究者たるもの、この両面をバランスを取って進められるのだろう。
  ↑→↓画期的な問題解決を提案
  ↑ ↓提案を研究論文として発表
  ↑ ↓共同研究で研究を展開
  ↑ ↓研究を実用化開発へ展開
  ↑ ↓開発成果が社会に貢献
  ↑←↓成果に大きな価値を生む
一流は、研究フェーズと開発フェースをうまく連携させてできるんだろうな。そのためには、人材+資金+時間、この3拍子が揃わないとね。でも、無いものねだりでは始まらないので、出来るところから進めて行こう!

0 件のコメント: