2007年5月7日月曜日

自然回帰:道に迷った

この連休は、家族と乗鞍高原に出かけた。このごろ、ウイークデイの仕事ではすごい集中力を持続させるように意識して、逆に連休などでは、自然回帰として山や海に行く生活をしている。まあ、メリハリをつけようとしているわけだ。そこで今回は、乗鞍高原周辺の滝を回り、一の瀬園地の散策を計画した。
まあ、どちらも観光ルートになっていて、遊歩道が整備されているし、ガイドマップも用意されている。なので、何も危険のない、単なる散策のつもりであった。結果的には事なきを得たが、その前日に、連休の行楽で山で遭難している事例を見ても、自分には関係のないことだと気にしていなかったが、少々危なかった。
一の瀬園地には、奥のほうに水芭蕉群生地があって、この5月の連休には、白い大きな花を咲かせ、非常に美しい光景になる。水芭蕉が生えるだけあって、地面にはぬかるみのように濡れていて、観光用に木道(デッキ)が作ってある。この上を歩いて一回りするだけであれば、何も気にせず帰ってこられるようになっている。
しかし自分らは、ガイドマップのルートを参考にして、さらに奥の群生地に足を伸ばし、一周する行程をを目指した。ガイドマップのルートが記されているが、難路とあり、まあ多少のことなら大丈夫と思って進んだ。途中までは木道を進み、そこから標識に従って、藪の中に進んでゆく指示があった。
多分、木道が出来る前はこのルートを回っていたのだろう、道らしきものがついており、途中には標識もあったので、多少の藪ではあったが進んで行った。途中で、通常は見られない大きな水芭蕉群生地も見られたので、すこし得した気になって、ずんずんと進んでいった。一の瀬園地は開けた土地で平らなのだが、それなりに起伏もある。
さらに進んでゆくと、水芭蕉の群生地の周りは一帯が小川見たいに水が流れていて、道がどれだけ分からなくなってしまう。また、足が濡れるのを避けるために、少しでも高いところを選んで歩くと、ガイドの道から外れてしまう結果になった。また、夕方だったので早く帰ろうと思い、近道をしようとしたのもいけなかった。
そこからずんずんと進むと、道らしきものがあったり切れたりして、完全に藪の中になったり、放牧地の有刺鉄線で行く手を遮られたりして、進むべき方向は分かっていたが、正直、マズイなと言う感じだった。自分ひとりなら、これぐらいの広さのところなら、何とか抜け出せるが、こどもを含めた家族4人となると心配だ。
こう言う時、選択は2つあると思う。1:とにかく向かう方向がはっきりしているなら、進めるところまで進む。2:向かう方向が分からなくなってしまったら、これまで来た道を正確に戻ってゆく。今回は、周りの山並みの開け具合から、進む方向ははっきりしている。ただ、道が無い中を進むのが怖かった。
多分、10分程度だろうが、不安の中で藪を抜けると、2本の轍があり、自動車の通る農道になった。これで、昔の散策道に戻ったことになり、ほっと安心した。視界も開けたので、正直、助かったと思った。今回は、向かう方向が確実だったから良かったものの、もう少し起伏があって目標が無かったら、本当に危なかった。
こうして、ブログを書いているのも、無事に帰ってこれたからなのだが、良い経験になった。多分、もし同じようなことになったら、ウロウロと道を探し回るのではなく、とにかく、正しく来た道を戻る勇気が必要だと感じた。これって人生でも同じかもしれない。何か困ったことになったら、原点に帰ることが必要だ。

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