人が生きると言うことは、その多くの場合、様々な組織に所属して、周りの人々と関係を持ちながら活動することであると言える。そこで、色々な手段で自分に対して、命令・指示・依頼・誘惑などなど、とにかく何かをやらせようとする働きがある。この場合に、非常に厳しい力を持って出される命令もあれば、それとは分からない緩やかな誘惑の形で差し向けられることもある。
とまあ、生きている限り色々と役目が増えて、やらなくてはならないことが増えてゆく。自分の望むもの望まぬもの、とにかく色々とやってくる。ちょうど、自分の周りにぐるっと卓球台が丸く取り囲み、複数の相手の玉を打ち返してるようだ。
相手に玉が行って戻ってくる間に、他の相手の玉を打ち返す。ずっとぐるぐる回って、とにかく目の前の打ち返している。今はそんな状況だ。しかし、こんな息つく暇の無い状態を、ずっと続けることは出来ない。人間は機械ではないから、そうは行かない。いや、機械だって限界と言うものがあるだろう。
そこでどうするか、自分が考えるところでは「意図的失念」をするのだろうと思う。多分、全て覚えていたら、全ての相手をしていたら、記憶領域がパンクして体が持たないだろうと思う。色々とやることがあるにせよ、とにかく今は、目の前の1つの仕事に集中して、意図的にほかの事を忘れておく。こうでもしないとやっていけない。
と言うことで、意図的失念とは、自分の頭と体をまもる、自己防衛本能の1つと理解して、前向きに解釈することにしておこう。
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