2007年6月24日日曜日

読書記録:Google誕生

今、自分が取組んでいる活動において、最も注目しているのが、Googleである。技術開発の展開、ビジネスの成功、いずれも自分の活動の、手本だと思っている。研究開発に携わるものならば、誰もがGoogleのような成功を望んでいるだろう。
では、どうしたらGoogleのようになれるのか?この答えを得るために、この本を読んだ。もちろん、条件や状況が異なる中で、同じ手段が必ず成功へ導いてくれるとは思えない。しかし、成功の程度は違うにせよ、その方向性については、参考になるだろう。
いくつかのポイントをまとめておこうと思う。
=他ではまねの出来ない、絶対的に強い大きな力を持つ技術を獲得する
単に成功に憧れるだけでは、何も実現しない。成功の最大の条件は、絶対的な力を持つ事である。相対的に、他よりも力があるだけではなく、今の想定しうる基準と比べて、絶対的な力を持つことである。これが、全ての基盤になると思う。
具体的には、著しい定量的な変化が定性的な変革を生むことであり、自分について言えば、ある条件のものでは、世界最高速の計算の力を持つことだと思っている。単に世界一になるのは無理でも、具体的で現実的な条件の下であれば、うまく進めると可能である。
=他では得がたいサービスを、ビジネスではなく無償で提供する
技術開発においては、最初の段階からビジネスを追求すると、結局はうまく行かない。まずは本質的に力を持つ技術を開発して、社会や人類の希望に貢献できるようなものであることが必要である。最初から金儲けだけを狙っていたら、大した成功は望めない。
具体的には、ある条件の下で最高の技術を開発したら、それを世界に認知してもらうためにも、無償で公開して評価を得ることが必要である。学術研究の本質は、人類の進歩にあるわけだが、技術開発の目的も、同じところにあると思う。
=サービスを展開してゆくためには、ビジネスとしての成立が不可欠
世の中には色々な活動があるが、事前に確定した予算を前提に進められるものは、大したものでないことが多い。つまり、予算を消費してサービスを生み出すことは、結局は限定的な活動しか進めないことになり、まず大きな成功は望めない。
資本主義の社会である以上、そのサービスが資金を回収して、自己展開的に進められるものでないと、サービスを拡張は得られないわけで、最初の運転資金は必要であるが、その後はビジネスとして成功できるような仕組みを考えることが不可欠である。
以上は、当たり前と言えば当たり前のことばかりだが、これを自分の本当に得意とするところを、信念を持って取組むことが重要なことは、大きな成功の必要条件だと思う。

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